WHY BLOCKCHAIN? ビジネスにブロックチェーンはどう有用なのか【Part1】

WHY BLOCKCHAIN? ビジネスにブロックチェーンはどう有用なのか【Part1】

Blockchain Business Mediaを運営するBlockchain Business Consultingは様々な企業やスタートアップからブロックチェーンの導入について相談を受けていますが、その中で最も多く質問されるワードがあります。

今日はそのワードについて考え、ブロックチェーンの発展と導入を進めるためにはどうすればいいのかを考えてみたいと思います。

Blockchain Business Mediaの読者にはブロックチェーンの愛好家だけでなく、経営者やコンサルタント、プロジェクトリーダーや、最新鋭の技術を取り入れてビジネスを推進したいと考える情熱的なスタッフもいらっしゃると思います。
皆さんが事業にブロックチェーンを導入したいと考えたとき、そして実現のために必要な相手に説得を行なったとき、周囲の人々はどのように反応しましたか?
もしあなたの周りにいるのが先進的なマインドを持つ人ばかりであれば簡単に賛同が得られるでしょう。そして、すぐに実現への道筋を見つけるために有意義な議論が始まるはずです。
しかし、そのような恵まれた環境の中で仕事を続けられる人はごく僅かです。
では、このような環境にいない人、もしくはまだこのような環境を構築できていない人には、どのようなボールが投げ返されるのでしょう?

「WHY BLOCKCHAIN?」

聞き覚えがありませんか?
今日私はここで、この質問に対する回答の1つを考えてみたいと思います。

「なぜブロックチェーン?」

たくさんの回答があると思います。
改ざんの不可能性や、低コスト、スマートコントラクト…
一つひとつ上げるとキリがないほどブロックチェーンには多くの可能性があります。

しかし実は導入を検討する初期段階においては、この疑問の大部分がここに集約されるのではないでしょうか?
「なぜサーバーでなく?」
この疑問を解消することができれば、私たちは「WHY BLOCKCHAIN?」を解消することができます。

1989年、モントリオール大学で

1989年。モントリオール大学でカナダ史上最悪の銃乱射事件が発生しました。
犯人は廊下で発砲をはじめ、28人を銃撃、うち14人を殺害したあと自殺しました。
この事件についてこの場で多く触れることはしませんが、この出来事は世界中に大きなショックと悲しみ、怒りを与え、PTSD治療の研究の必要性が叫ばれるきっかけにもなりました。
Dr. Alain Brunetは事件当日キャンパスに居合わせたことがきっかけでPTSDの研究をはじめました。彼は当時、大学院生でした。

PTSDは、記憶障害の一つとみなすことが出来ます。
忘れてしまいたい出来事が強いショックにより脳に焼き付けられてしまい、強烈な記憶となって不必要な場面で恐怖を引き起こしてしまうのです。

研究者の間では記憶とは紙にインクで書かれた文字のようなものだと考えられてきました。
インクが乾く前に指でこすれば判読不可能になるまで滲みますが、一度乾いてしまうといくら拭っても紙の上にはっきりと残り続けます。記憶も同じだと考えられていたのです。

しかし、Dr. Brunetは、別の考えを持っていました。
記憶は呼び起こされるたびに新たな記憶として作り直されている。

記憶は経験することで作られ残り続けるのではなく、思い出すことによって作り直されてゆくという考え方です。彼はこのアイディアをもとに、彼のもとを訪れた患者の7割をPTSDから開放しました。
Dr. Brunetの治療方法はこうです。

患者は心の傷になった出来事を可能な限り克明に自分自身の手で綴ります。そしてプロペラノロールという薬物をごく少量投与された状態で、その文章を読み上げるのです。プロペラノロールとは、アドレナリンに作用することで血圧をわずかに下げて軽い記憶障害を引き起こす薬です。
この治療を週に一日、計六回行うことで患者の多くからPTSDの症状が消えました。

この治療が意味するのは、記憶とは引き出し、しまわれる過程で作られるということ。また、記憶がこの過程で作られるのだとしたら、その瞬間に別の情報を与えれば、記憶は書き換えられてしまうということです。

次に、このような研究があります。
まず、数人の被験者に同じ映画を見せます。
その後でひとりずつ呼び出して映画の内容に関する質問をたくさん行います。被験者たちは質問に答えていきますが、ある回答をした段階で、質問者が困惑した表情を浮かべ、こう言います。

「みんなは違う回答だったけど……」

すると、時間をおいてもう一度同じ質問をしたとき、被験者たちは全員嘘の情報を自分の記憶と思い込んで回答するようになりました。周囲の人たちの記憶と自分の記憶が一致しないとき、人は周囲の人達の記憶を自分の記憶に上書きしてしまうのです。
社会的なプレッシャー、つまり外部的な要因によって記憶を変化してしまうという例です。

人間の記憶というものはまだ完全に解明されたわけではなく、一筋縄ではいかない分野です。

皆さんは今こう思っているかもしれません。
「なぜ記憶の話?」
答えは簡単です。記憶とサーバーは非常に似た性質を持っているからです。

人間の記憶とサーバーの仕組みはよく似ている

記憶もサーバーも情報の出し入れが可能です。
記憶がそうであるように、一度サーバーから出力され戻されたファイルのほんの一部が書き換えられていたとしたら、それに気付ける人は少ないかもしれません。その違いがほんの僅かなものだったとしても、それが繰り返され、ついには最初のファイルと全くの別物になってしまっていたとしても、人はそれを正しい記録と思い込みます。
データは一度上書きをしてしまえばもうもとには戻りません。

ここまでお読みいただくと、サーバーと人間の記憶が類似している点。そしてそれがどれだけ危ういものであるのかに気がつくはずです。

人間の記憶とサーバー上の記録の改ざんの恐ろしい点は、改ざん自体に気が付かない場合が圧倒的に多いという点です。

ブロックチェーンは違います。
中央管理者不在のブロックチェーンは合意形成のアルゴリズムによってデータの蓄積を行います。タイムスタンプやハッシュ関数については詳しい方々もたくさんいると思います。
悪意を持って、もしくはうっかりして記憶を改ざんしようとしても、そうしている間にもノードによってブロックが成長し続けていくので情報の改ざんは非常に非効率的な手段として放棄されます。また、改ざんは改ざんとして記録され、誰の目にも一目瞭然です。

いかがでしょうか? Blockchain Business Consultingのコンサルタントがクライアントのお時間を少し頂戴してこのエピソードを伝えたところ、経営者や現場のスタッフの多くがブロックチェーンの導入に前向きになっていただいたり、そこまでいかなくても少なくともブロックチェーンというものへの関心が向上します。そして、それが導入を検討するきっかけにはなります。

私たちに必要なのは、いかにこのきっかけを生み出してゆくのかということです。きっかけが行動を促し、そこから議論が始まります。裾野を広げ、近い未来の急速な発展を支えましょう。

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